刀 () 伊賀国名張士平元直作               新々刀 伊賀国
      文久二壬戌歳年二月吉日 応需山村吉之丞


     本造り庵棟、刃長73.3p(2尺4寸1分9厘)、反り1.7p(5分6厘)、
     元身幅3.2cm、先身幅2.41cm、元重ね8.3o、先重ね5.6o。
     地鉄、小板目に板目と杢目を交え、地沸細かによくつき、鎬地は柾。
     刃紋、小沸出来、長くのたれ調子に焼出し、焼きの高い互の目乱れ、足・葉よく入る。
     帽子、直に、先丸く短く返る。
     茎、うぶ茎、化粧鑢、大筋違い、浅い入山形。


※この元直はその銘にあるように伊賀国の名張に住し作刀した刀工で、裏には山村吉之丞の注文銘が入って
 おり、注文打ちによるものか中々出来の良い作刀です。元直の父である元宗は、尾張信高・尾崎助隆・奥
 元平など多くのに師に学んでおり、本作もその系統をよく継承した相州伝の華やかな作域で、幕末という
 動乱の時代を生きのびるためであろうか実用刀らしいガッチリとした姿をしております。




    白鞘・保存刀剣鑑定書付    

    
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