刀 () 正 則                           新々刀 武蔵国
    

     
     本造り庵棟、刃長69.4p
(2尺2寸9分)、反り1.2p(4分)
     元身幅2.95cm、先身幅2.44cm、元重ね6.9o、先重ね5.2o。
     地鉄、総体に小板目がつみ、板目と杢目を交え、細かな地沸よくつき、鍛えに地景が絡む。
     刃紋、小沸出来、大互の目乱れ、処々尖刃や矢筈がかったり蟹の爪がかった刃を交え、
        小足・葉入り、刃中金筋・砂流しも入り、飛焼が交じり、薄っすらと棟も焼く。
     帽子、浅く乱れ込み、先小丸にやや掃きかけて返る。
     茎、磨上げ茎、化粧鑢に大筋違い、先は切。


※銘鑑によりますと、新々刀期の正則なる刀工は10数名載せておりますが、二字銘で切る点から考えますと
 恐らくは元治頃に江戸四谷に住し作刀をした石川繁之助正則かと思われます。切先の伸びた豪快で特徴的
 な作域により、近くで作刀をしていた清麿一門と何らかの関わりがあったのではなかろうかと夢が膨らみ
 ます。本作は約2寸ほど磨上げておりますが、銘文と2尺3寸に近い長さと健全な姿を残しており、今後
 の研究材料としても大変貴重なお刀かと思います。




    白鞘・保存刀剣鑑定書付    

    
しのぎ桶川店・お買得情報